子牛はどのように免疫を獲得しますか?
初乳に含まれる免疫グロブリン(Ig)を腸で吸収することで免疫を獲得します。
「子牛はいつ免疫を獲得できますか?」
子牛は生まれた後、母牛の初乳を飲み腸で抗体(免疫グロブリン:Ig)を吸収することで初めて免疫を獲得することができます。
初乳には抗体以外にも、エネルギー、栄養分、成長因子、抗菌因子といった子牛に必要な様々な成分が含まれています。
「Igとは何ですか?」
体内に侵入してきた病原菌やウイルスを排除するために作られる対抗物質のことです。
図1に初乳に含まれる各Igの割合を示しました。初乳には,IgGが約9割程含まれています。IgGは全身に存在し、細菌やウイルスなどのあらゆる病原体に抵抗します。IgMは病原体感染初期に産生されます。IgAは腸管粘膜に局在し、下痢を起こす病原体に対して抵抗します。
「子牛がIgを吸収できているかどうかは何で判断すれば良いですか?」
血清中IgG濃度から判断できます。
図2に生後48時間の血清中IgGで分けた子牛の生後2ヶ月後までの生存率を示しました。血清中IgG濃度10㎎/mlを基準とし、基準以上であれば生存率が高く、十分吸収できていると考えられます。
弊社では,IgGの吸収率を高める作用があるコウシのミカタを販売しています。
*和牛は血清中IgG濃度30㎎/mlが目標と考えられています。