子牛の受動免疫と能動免疫(スタート18の給与)
子牛の免疫について
免疫は、受動免疫と能動免疫の2種類に分けられます。
受動免疫は、子牛が初乳を飲むことで得られ、免疫の強さは「初乳中の免疫グロブリン(IgG)の量」や「子牛が初乳からIgGを吸収できる能力」に依存します。
能動免疫は、子牛自らが作り出す免疫のことで、成長とともに徐々に増加します。
出生後しばらくの間は、受動免疫が子牛を感染症のリスクから守りますが、受動免疫は成長とともに減少していきます。そのため、子牛にとって、能動免疫の発達が感染症と戦うための大きな武器となります。
DFAⅢと免疫グロブリン
当社独自の機能性原料であるDFAⅢは、受動免疫と能動免疫の両方に作用することが分かってきました。そこで、それぞれの免疫作用を高める製品を開発しました。
初乳用添加剤「コウシのミカタ®」は、初乳からの免疫グロブリンの吸収を高め、受動免疫の強化に役立ちます。
今年の8月から販売を開始した「スタート18」は、能動免疫の指標であるIgA産生を促進します(図1)。腸管でつくられるIgAは、病原微生物や毒素と結合して体内への侵入を防ぐ役割があるだけでなく、腸内細菌叢の安定にも深く関わっていると言われ、IgAが増えることで感染症に対する抵抗性を高めることができます。
ニッテンでは、子牛の健やかな成長に「コウシのミカタ®」と「スタート18」を組み合わせた“ニッテンの哺乳牛免疫増強プラン”を提案します(図2)。受動と能動の2つの免疫を高め、免疫低下期間の短縮に貢献します。