私たちの強み
ニッテン配合飼料の特徴
ビートパルプの含有ペクチン
「ビートパルプの特徴は、ペクチンの含量が多いことです」
ビートパルプに含まれるペクチンは繊維の一種であり、ルーメン内の微生物によって分解されると、主に酢酸が生成されます。また、ペクチンの消化速度は糖やデンプンと比べて緩やかです(図2)。さらに、ルーメン内の揮発性脂肪酸の割合が酢酸優勢である時はpHが6.0~7.0に保たれるので、ルーメン発酵の安定につながります。
表1でトウモロコシ、ビートパルプ(乾)ならびにチモシー乾草のNDF、OCWおよびペクチン含量の比較を示しました。ビートパルプは、トウモロコシおよびチモシー乾草に比べてペクチンの含量が多いことがわかります。
以上のことから、乳牛にトウモロコシなどを給与するよりも、ビートパルプを給与する方がルーメン発酵の安定と乳脂率の向上に貢献します。
ビートパルプは粗飼料?配合飼料?
「ビートパルプは粗飼料と配合飼料の中間的性質をもつ飼料です」
ビートパルプのアンモニア軽減
「ビートパルプは無理なく アンモニアを軽減します」
図3にルーメン内における蛋白質の消化機序を示しました。
まず、分解性蛋白は微生物によってアンモニアに分解されます。一方、炭水化物も蛋白と同様に微生物によって分解されますが、微生物は炭水化物分解時のエネルギーを使ってアンモニアから菌体蛋白を合成し、微生物自身も増殖します。
分解性蛋白と炭水化物のバランスがとれている場合は問題がありませんが、分解性蛋白を過剰に摂取すると微生物の分解が追い付かなくなり、余剰のアンモニアはルーメンから肝臓に運ばれ、尿素に合成されます。肝臓にとってアンモニアから尿素を合成することは、とても負担がかり、ダメージを受けます。
しかしビートパルプを給餌すると、配合飼料と比べてルーメン内pHを安定させながら、余剰のアンモニアを減らすことができます。
図4に各飼料を採食した後のルーメン内アンモニア態窒素の変化を示しました。ビートパルプを給与した場合は常に低値を示しています。
ビートパルプはルーメン内の微生物に負担をかけず、無理なくルーメン内のアンモニアを軽減することができます。